道徳授業地区公開講座「いじめについて考える」

森田健二 弁護士のご講演

 11月2日(木) 5・6校時に、地区、保護者の皆様にも参加していただき、生徒、教職員全員で、大きな社会問題にもなっている「いじめ」問題について考えました。
 講師には、20年前に起きたいじめによる中学生の自殺(鹿川君事件)に関する裁判で主任弁護士を務められた森田健二先生をお迎えし、ご講演をいただき、質疑、意見交換を行いました。
 この授業は、進路学習部が作成した3時間組の道徳授業指導案に基づき、全学年、全クラスが一斉に実施したものです。
 本校には、深刻ないじめは確認されていませんが、日常、友人関係をめぐるトラブルはどの学年にも存在しています。
 「いじめは絶対に許されない行為である」という共通認識のもと、安心して学習でき、笑顔で生活できる学校を目指し、これからも努力を続けていくことを確認できた授業でした。

 ◎ いじめを自分の問題としてとらえて下さい。
 ◎ いじめは、どこの学校でも、どの人にも起きる可能性があります。
 ◎ いじめは、いじめられている人は全然悪くない。いじめている人が悪いんです。理由なんてありません。
 ◎ いじめは、いじめている人を見ている人も、見て見ぬふりをしている人も、いじめているんです。
 ◎ いじめは、傍観者が多くなればなるほど深刻になります。いじめられている人が孤立し、自分が悪いんだと自分を責めます。  


講演を聴いて(生徒の感想)

○ 人の弱さというものを、今日森田先生に改めて教わった気がします。人間の強さというものは力なんかじゃなくて、表すことのできないその人間の心の奥にあると思います。その人としての本当の強さを手に入れた時、いじめもなくなると思う。僕は今日の授業で教わったことを活かしながら、この弱い心を少しずつ本物の強き心を手に入れたい。(男子)
○ 中学校生活は楽しく過ごしたいので、いじめを発見したら、注意をし、しっかりとした自分の意志をもっていきたいと思った。そして今日聞いた話を忘れずに心に残して今後に役立てたいと思った。(女子)
○ とにかくいじめを発見したら先生に報告する。いじめられている人が少しでも救われればいいと思う。いじめられてしまうかもしれないという気持ちがあっても、いじめられている人の心の支えになってあげたいと思う。強い意志を持って、いじめをなくしていきたい、発生させないようにしたい、と思った。(男子)
○ いじめが始まった初期の段階でとめていかなければいけないと思った。でも止めることで、次は自分がいじめられるのではないかという思いが先に立って、今までは見て見ぬふりをしていた。だけど誰かが止めないかぎり、いじめは永遠に続く事だと思うので、勇気を出して止めていきたいと思いました。(女子)
○ いじめている人がいれば、見て見ぬふりをしないで、ちゃんと止めようと思った。女の子2人が最後まで葬式ごっこの色紙に署名しなかったのは、すごいと思った。いじめられるかもしれないと思っていたのに、勇気を出して最後まで書かなかったので、そういうのを見習いたいと思いました。(女子)
○ いじめゼロの学年にしたい。いじめの苦しさを絶対に味わわないように、日頃からトラブルにならないようにするのと、誰かリーダーのようなグループができても、そのグループについていかない強い心を持つことが必要だと思う。今必要なのは、ほんの少しの勇気と行動力だと感じた。(女子)


森田先生と保護者の質疑から

 親は、いじめを相談されたとき、どうすればいいのでしょう?

 それぞれ違いますが、共通して次の3つのポイントが重要です。

1.親に打ち明けると言うことは、親を信頼し、心から聞いて欲しいと思っている。
  だから、どんなに怒りたくなったり、イライラしても、まずは全てを聞いてあげる。
  「弱いところも、出来ないところも全てがこの子なんだ」と、その子の全てを受け止めてあげる。
  まずは、子供の立場になってあげること、悩みを共有してあげること。

  決してやってはいけないこと
  話の途中で、しっかり聞かずに『〜すべきだ』『もっと〜しなさい』『あなたが〜だから』と結論を押しつけてしまうこと。
  子供は相談しづらくなったり、二度としなくなります。

2.『○○に言わないで』と言われたら、約束は守る。
  その時は、相談した保護者だけが信頼でき、相談できる存在。
  じっくりと一緒に話をしていく中で、少しずつ子供の心を聞いてあげられる人を増やしてあげる。
  保護者が勝手に行動してはいけません。
  なぜなら、唯一信頼していた人に裏切られることは、逃げ場がなくなることだからです。
  どんどんひとりぼっちになってしまうからです。

3.『がんばれ』とは言わないで下さい。
  なぜなら、充分頑張って我慢し、耐えてきているからです。
  もし言うとすれば『今まで頑張ったんだね』と、まずは受け止めてあげて下さい。
  そこから始まります。